4端子法を使って電池の内部抵抗を測定する
はじめに
普段から様々な機器に使用されている電池ですが、外見では劣化状況を判断することができません。バッテリーの劣化具合を判断する方法として、内部抵抗を測定する方法があります。
この内部抵抗を測定するには、電池に抵抗器を接続し、流れた電流Iと電圧Vを測定することによってオームの法則を適応すれば求めることができます。
しかし、バッテリーの電圧が高い場合は、抵抗器から恐ろしいほどの熱を発するため、非常に危険です。また、内部抵抗は値が非常に小さいので測定することが難しいです。
今回は、秋月電子通商で販売されているLCRメータ「DE-5000」と4端子法を使って電池の内部抵抗を測定してみます。
4端子法の原理
非常に難しいので、参考になったページを紹介しておきます。
2端子法・4端子法 | エヌエフ回路設計ブロック
購入したもの
名称 | URL | 数量 | 金額 |
---|---|---|---|
DE-5000 | 秋月 gM-06264 | 1 | 7,800 |
DE-5000用テストリード | 秋月 gM-06325 | 1 | 780 |
みの虫クリップ(黒) | 秋月 gC-00068 | 1 | 20 |
みの虫クリップ(赤) | 秋月 gC-00070 | 1 | 20 |
フィルムコンデンサ 0.47μF | 秋月 gP-09791 | 2 | 60 |
熱圧縮チューブ 3φ | 秋月 gP-06788 | 1 | 40 |
カーボン抵抗 1.5MΩ | エレショップ g6AZ31U | 1 | 40 |
シールド2芯ケーブル 0.2SQ | エレショップ g9AF145 | 2 | 258 |
プローブの改造
まず、DE-5000用テストリードを分解して基板を取り出します。接続されている配線は短すぎるので外します。
次に、直流成分(DC)をカットするためのコンデンサを追加するために、基板のパターンをカットします。
フィルムコンデンサを下の写真のように追加します。
コンデンサ電荷放電用の抵抗を追加します。
後は、リード線を半田付けして基板側は完成です。
リード線の先は、シールド線以外 をみの虫クリップに接続すれば完了です。みの虫クリップのカバーを通し、熱圧縮チューブでシールド線を絶縁して、芯線を結線してください。
これで完成です。
使い方
完成したプローブをDE-5000に接続して、LCR AUTO
ボタンを操作してRp
モードにします。後は測定対象にクリップを接続すれば内部抵抗が表示されます。
乾電池を測定するときは接触抵抗の影響で値が大きく変化するので、上の写真のように電池ボックスを使用してください。